「いつまでも一緒に健康でいてほしい」
そう願うご家族にとって、高齢猫との暮らしは特別な時間です。猫さんたちは、年齢を重ねるとともに体や心にさまざまな変化を迎えます。そんな変化を理解し、日々のケアに少しの工夫を加えるだけで、猫さんがより快適に過ごせる環境を整えることができます。
◯高齢猫の特徴
高齢猫は一般的に7~8歳頃から老化が始まり、11歳以上をシニア、15歳以上を高齢猫と呼ぶことが一般的です。以下のような特徴が見られることがあります。
1.運動量の低下
遊ぶ時間が減り、ほとんどの時間を寝て過ごすようになります。また、運動する範囲が減ってきます。前は食器棚の上が定位置だった猫さんが、ほとんど高いところに上らなくなったりします。
2.感覚の衰え
視覚や嗅覚、聴覚が低下し、注意力や反応が鈍くなることがあります。おもちゃなどへの興味が減ってきたり、食事の嗜好が変わったりするかもしれません。
3.食欲や体重の変化
加齢に伴う代謝の低下により、食欲が落ちる、または逆に食欲が増加しても体重が減ることがあります。若いころとの体格の変化がわかりやすくなってきます。
4.被毛や皮膚の変化
毛艶が失われたり、毛玉が増えたり、皮膚が乾燥しやすくなることがあります。様々な理由で毛づくろいが減ってきて気づくこともあるでしょう。
高齢猫との暮らしは、これまで以上に「寄り添う」気持ちが大切になる特別な時間です。変化に敏感な猫たちには、ちょっとした気遣いと工夫が健康寿命につながるでしょう。
猫が見せる穏やかな表情、甘えてくる仕草、それはあなたの愛情がしっかり届いている証です。高齢猫の「今」を大切にしながら、一緒に過ごせる時間をさらに豊かで幸せなものにしていきましょう。
高齢猫との時間がもっと快適で穏やかになりますように。